22.0.28谷底低地の側刻災害(北海道浦幌町)

めがね使用
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鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』(古今書院)第4巻p1226。第22章,図22.0.28河川敷の構造物の側刻災害(2.5万図「厚内」より)

北海道東部。帯広市の東南東50km。太平洋岸からわずかに内陸に入ったところ。北海道らしい伸びやかな等高線である。根室本線に並走して,蛇行しながら 谷底低地を南東へ流れるのは厚内川。「その河川敷に敷設された鉄道の簡単な護岸工が○印地点で側刻され,線路が流失した。この河川は自由蛇行に近い形で, 振幅を増大していることが,側刻崖の分布からみて明らかである」。本文掲載図<昭43修測>に7か所にわたって描かれる側刻崖は,左図では全 くなくなっている(丘陵部の等高線も掲載図と左図では相当違っている)。「その蛇行に逆らって,直線的線路を確保するために,攻撃部の流路を護岸工で直線 的に遮ったのであるから」「側刻されるのは必然である。これは未必災である」と手きびしい。

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