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鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』(古今書院)第4巻p1028。第18章図18.2.74小型カルデラと熔岩円頂丘(2.5万図「三瓶山西部」「三瓶山東部」より) 島根県の中部。三瓶山は三重式火山。中国山地の主稜線から北に外れている。地形発達史は次のようであろう。@先カルデラ火山→A侵蝕期→B(図南東部の上 山付近などの)軽石流原+ベースサージ原+小型のクラカタウ型カルデラ形成(現在の外輪山)→C(日影山の)熔岩平頂丘→D(三瓶山の)大型の熔岩円頂丘 →E(室内池の)火口+(カルデラ南部の早水川に沿う段丘面である)熱雲原+(室内池の東にある大平山の)火山砕屑丘,(日影山西方の)爆裂火口→F大型 円頂丘(三瓶山)の分割(男・女・孫・子の三瓶山)と(西の原など土石流による)火山麓扇状地形成。男・女・孫・子の三瓶山は,それらの外側斜面が滑らか につながるので,かつて大きな一つの熔岩円頂丘であったが,火口形成によって4峰に分離したとと考えられる。以上が本文の要点。日影山西方の爆裂火口と は,本文挿図では思いもしなかった(まったく読み取りができなかった)が,左の立体図ではよくわかるし,地形としてもそう古くはないらしいことも想像でき る。本文には火山発達史を示す断面図も掲げてあるので参照されたし。 |