18.2.66 富士山の概略地形【静岡県,山梨県:】

めがね使用
18-2-66-3D図
鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』(古今書院)第4巻図18.2.66富士火山の地形概要と側火山の分布

本文より。「富士山は北西-南東方向に長軸をもち,北東向き斜面が南西向き斜面より緩傾斜であり,3000m以高を除けば非対称である」。それは多数の側 火山とそこから熔岩が流出してできた熔岩流原が北西―南東方向にならぶためである。富士五湖は富士山形成時の堰き止め湖。古期富士の猿橋熔岩は桂川に沿っ て30kmも流下し,日本最長の熔岩流原を生じた。864〜865年に流出した熔岩流は,かつて一つだった湖を精進湖と西湖に分けた。1707年の宝永噴 火では少量の軽石とスコリアを放出した(宝永火口)が,熔岩は流出しなかった。末尾は「富士山はランクBの活火山とされており,近い将来に噴火する可能性 が高い」で締めくくられている。

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