18.2.63 岩手山の小型カルデラ【岩手県:八幡平市,滝沢町,雫石町】

めがね使用
18-2-63-3D図
鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』(古今書院)第4巻p1020。第18章図18.2.63小型カルデラ(2.5万図「松川温泉」「大更」より)

岩手県西部。本文挿図は5万分1地形図であるが,ここではより細部が読みとれるように,その東部をカットして2.5万分1図・10mメッシュで左図を作成 した。以下本文要約。岩手山の山頂火口には爆裂火口と小さな中央丘がある。岩手山西方には,屏風尾根,黒倉山および鬼ヶ城に囲まれた楕円形のカルデラがあ り,その底に御釜湖と御苗代湖を含む火口(直径約450m)をもつ中央丘がある。このカルデラ北西部から熔岩流が流出している(図の北西端焼切沢左岸)と 推定されるので,このカルデラは爆発カルデラではないであろう。なお岩手山のすぐ南には鬼ヶ城から続く尾根(不動平の南縁)があり,北西部にも屏風尾根か ら東北東へ続く露岩があって,これらは古いカルデラ縁が新しい噴火で埋もれたことを示すのではないか。

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