18.2.61 磐梯山の爆発カルデラなど【福島県:猪苗代町,磐梯町,北塩原村】

めがね使用
18-2-61-3D図
鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』(古今書院)第4巻p1018。第18章図18.2.61爆発カルデラおよび火山岩屑流原とそれに伴う域内湖と域外堰き止め湖(5万図「磐梯山」より)

福島県の中部。猪苗代湖のすぐ北にそびえる会津富士とも呼ばれる磐梯山。頂上のすぐ北の,丸山から櫛ヶ峰北方へと続く急崖に囲まれた馬蹄形をした低所は, 1888年噴火で生じた爆発カルデラで,その底部から北へ続く緩傾斜で微起伏をもつ斜面は火山体爆裂型の火山岩屑流原であって,桧原湖・小野川湖・秋元湖 などは堰き止め湖である。また「櫛ヶ峰と赤埴山の火山原面の復旧等高線はほぼ連なり,琵琶沢の爆裂火口形成前には連続した火山体であったことを示唆す る」。さらに南西に開いた古い爆発カルデラについても言及されている。四方八方へ広がる花弁のような,おそらく流れにくい厚い熔岩流地形も見事である。こ この解説も守屋以智雄氏よる地形学図も含めて丸ごとTページを充てているので,ぜひ原著にあたるべきである。
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