18.2.60 摩周湖の火山地形【北海道:弟子屈町】

めがね使用
18-2-60-3D図
鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』(古今書院)第4巻p1016。第18章図18.2.60クラカタウ型カルデラ(5万図「摩周湖」より)

北海道東部。摩周湖は三原山(伊豆大島)カルデラ(図18.2.58,キラウェア型)の4倍の面積をもつクラカタウ型カルデラ(爆発-大規模火砕流噴出後 の陥没によるもの)である。挿図とことなって現在の5万または2.5万地形図は湖の等深線まで記載されているので湖底地形がわかりよい。最深部は湖面から 211mもあり,三原山や阿蘇山の平らなカルデラとはまったく異なる。復旧等高線の形から現在のカルデラの位置に先カルデラ火山として成層火山があったと 解される(外輪山斜面は軽石流原)。西別岳は先カルデラ火山の側火山(成層火山)であろう。カムイヌプリは後カルデラ火山で,北東部と南西部に厚い熔岩流 原がある。火口(直径1.4km)が山体に比べて大型なのは,熔岩流原が形成された後に湖水に関連した水蒸気爆発(火口拡大)があったのではないか。カム イシュ島は後カルデラ火山の中央丘の頂部であろう。本文はさらに詳しいのでぜひ参照されたし。
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