18.2.39 焼山(新潟)の極厚熔岩流原【新潟県:糸魚川市,妙高市】

めがね使用
18-2-39-3D図
鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』(古今書院)第4巻p992。第18章図18.2.39極厚の熔岩流原(2.5万図「湯川内」より)

新潟県西南部。焼山川と火打山川の河間地の尾根に注目する。この尾根は@その両側の壮年山地より低く緩傾斜。A高度1200mより低所(北方)では「横断 方向に伸びる谷,凹地(池もある),尾根ないし丘が並び,しかもそれらの起伏は,北方(下流)へ弓型に張り出すような平面形をもつ」。B「側方には,細長 い尾根がいくつも下流に向かって伸びている」(熔岩堤防のことらしい)。C高度1400m以上では「南に至るほど急傾斜な緩斜面で,ガリーや浅い必従谷に 刻まれ」ている。以上のことから,この尾根は「図の南方の火山(焼山)から流下した極厚(最大150m以上)の熔岩流が深い谷を埋めながらゆっくり流れ, 谷壁の抵抗をうけて熔岩堤防と大きなシワを生じた熔岩流原であり,南部は後の火砕物質がこの熔岩を被覆した地区と解される」。火打山川と焼山川は裾合い谷 (熔岩流と既存の谷壁との境界に生じた谷)。
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