18.2.37 雲仙新焼熔岩の熔岩堤防【長崎県:島原市

めがね使用
18-2-37-3D図
鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』(古今書院)第4巻p990。第18章図18.2.37熔岩堤防と凹地・突起の多い熔岩流原および裾合谷(2.5万図「島原」より)

長崎県南東部。島原半島。赤点線は新焼熔岩流原(1792年)の外縁部を示す。この熔岩は旧地形の低所に沿って流れ,顕著な熔岩堤防と裾合谷(谷壁と熔岩 流の境界に形成された谷)を発達させている。旧地形の急傾斜部では両岸の熔岩堤防の規模が大きく,熔岩流原の傾斜も大きい。末端部は比高50mの熔岩流舞 台となっている。2.5万図10m等高線ではこれくらい。なお新焼熔岩のすぐ南の標高点972付近から北東に伸びる大きな尾根は極厚の熔岩流尾根であると いう。

18-2-37-3D(5m)
5mメッシュ標高データを使用して作成。
左図では微地形が詳細に読みとれる。本文解説に「・・・旧地形の相対的な緩傾斜部では,熔岩堤防が低く,熔岩流原も緩傾斜で,多数の凹地や小突起を生じ, 熔岩流の流下方向に直交方向のしわを生じている」とあるが,これは上の10mメッシュではとても無理,しかし左図ではいとも容易に納得・了解できる。 18.2.21で見た平成新山形成後の地形(熔岩流原,熱雲原)も鮮やかだ。
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