22.0.39遠江地域の地形-地盤区分(静岡県)

めがね使用22-0-39-3D
下図はめがねを使用しない
22-0-39-補
鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』(古今書院)第4巻p1235。第22章図22.0.39遠江地域の地盤区分
静岡県南西部。地盤区分図が載せられており,東南海地震(1944年)での木造建物全壊率の分布図と比較している。全壊率60%以上の地区は支谷閉塞低地 と潟湖跡地,全壊率0%の地区は山地,丘陵,段丘,扇状地および砂丘,浜堤とほぼ一致するという。ただし当時は支谷閉塞低地,潟湖跡地,後背低地,砂丘に は集落が少なかったので,全壊率分布には空白がある。現在はそこに都市的土地利用が展開しているので,次の大地震には全壊地域が拡大することだろうとして いる。本文掲載図とほぼ同じ範囲を50mメッシュ標高データを使用して立体視してみた。小縮尺なので,細かな地形は読みとれないが,山地と台地,低地の区 分は明瞭である(当り前か)。昔中学校で習ったお茶の産地である三方ヶ原,牧ノ原などの台地がこんな感じに見下ろせるのかと少し感慨深いものがあった。

もう少し細かく地形が読み取れるかと,5mメッシュ標高データで左下図を作成した(赤青めがねは使わない)。低湿地とか潟湖跡地などが判別できるかと思っ たが,ゼロメートル地帯もないし低地も下流へ傾斜しているのでダメだということが分かった。濃尾平野などとは全然違って,南アルプス・中央アルプスから直 接流れ出るのだから無理もない。
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