22.0.36港湾建設に伴う海岸侵蝕(新潟県糸魚川市,富山県朝日町)


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鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』(古今書院)第4巻p1232。第22章図22.0.36港湾建設に伴う海岸侵蝕。

新潟県と富山県の県境付近。書籍に示されている2.5万「親不知」の昭48修測と平7修測の2枚を比較すると,「平7」では市振駅の線路際まで海域となっ ているのに対して「昭48」では駅北方に100m以上砂浜が広がっていることが分かる。市振漁港建設によってその東方の岩石海岸からの漂砂が遮断されたた めに起きた著しい海岸侵蝕である。「東方…からの」の根拠として,「昭48」の図で境川の河口偏倚(現在と反対に西向き)があげられる。そういえばこの図 のすぐ西はヒスイ海岸として売り出している(表現が悪いかな?)ところで,原石は図のはるか東の青海川・小滝川(→姫川)流域にあるのだから,やはり西向 きの沿岸流が強いということか。さて,最近の地図を3D化(左図)しても海岸侵蝕をみるうえで役立つものではないが,等高線と地形の勉強にはなろうという ことで掲げておいた。

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