20.0.27 河谷の狭窄部(3)谷側積載段丘【群馬県みなかみ町】

めがね使用
20-0-27-3D図
鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』(古今書院)第4巻p1185。第20章図20.0.27谷側積載段丘の狭窄部(2.5万図「猿ヶ京」より)

群馬県北部。図の東端を南へ流れるのは利根川(の上流部)。黒岩八景は両岸が「がけ(岩)」記号で表現される,約1kmも続く狭窄部である。段丘は3段あ り,上位面は,花ノ木・師田・上津・橋下,中位面は,羽場・悪戸,下位面は押出北方(押出は氾濫原)・黒岩八景右岸・町組にそれぞれ分布している。以下引 用。「それらの前面段丘崖が,黒岩八景を除けば,緩傾斜であるから,砂れき段丘であり,上位面はフィルトップ,中位面と下位面はフィルストラス段丘であろ う。よって,黒岩八景は谷側積載段丘の狭窄部である」。段丘崖の斜面傾斜から砂れき段丘・岩石段丘を推定するのは,(11章でもあったと思うが)どこまで 通用するのだろうか。「黒岩」の地名から玄武岩あたりが登場するかと思ったが,20万地質図では「デイサイト-流紋岩凝灰岩,火山角礫岩,熔岩」となって いた。

 この2.5万地形図+10mメッシュ標高データでは段丘その他を読みとりにくいので,地理院HPより空中写真を拝借して立体視してみた。さすがによく見える。画面の右方で立体交差するのは上越新幹線である。

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