20.0.25  河谷の狭窄部(1)強抵抗性岩【秋田県本荘市】

めがね使用
20-0-25-3D図

鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』(古今書院)第4巻p1184。第20章図20.0.25強抵抗性岩の差別侵蝕による狭窄部(2.5万図「上笹子」より)

秋田県南部。狭窄部をつくる突出した尾根は「深い谷が発達しないが,その両側の低い丘陵では谷密度が高い。よって,主尾根を構成する岩石が河川の側刻に対 して相対的に強抵抗性をもつため,その岩石の差別侵蝕によって,中位段丘面の形成時にも現成の河谷においても。狭窄部が形成されたと解される」。さらに大 胆に,低い丘陵部は地すべり地形の存在から低透水性の軟岩,狭窄部をつくる主尾根はケスタ的地形などから南北走向で西傾斜の強抵抗性岩層と推定する。ここ は恐れ入りましたと頭を下げるしかない。地質図ではグリーンタフ地域らしく,狭窄部から北の尾根はデイサイト質凝灰岩・火山礫凝灰岩・熔結凝灰岩,それ以 外の低い丘陵部は酸性凝灰岩・火山礫凝灰岩および安山岩火砕岩(砂岩泥岩を伴う)となっている。走向傾斜は判然としない。


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