20.0.21 花崗岩山地の緩斜面【岐阜県恵那市】

めがね使用
20-0-21-3D図
鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』(古今書院)第4巻p1181。第20章図20.0.21老年期山地と山麓の緩傾斜面(2.5万図「切井」より)

岐阜県南東部。前図に必続き,「大起伏の山地でも,深い侵蝕谷が少なく,露岩も少なく,侵蝕前線も不明瞭で,全体として滑らかな山腹斜面をもつ場合があ る」例としてあげられたものであろう。笠置山の山腹斜面は「なだらかで,深い谷がなく,老年期の山地である。山地全体が古い花崗岩で構成されており,厚い 風化物質で被覆されているであろう」。本文挿入図には傾斜遷緩線が記入され,その線より下方は古い沖積錐と崖錐の上に重なった麓屑面であろう,としてい る。笠置山の北西斜面に傾斜遷緩線を引くのはかなりむずかしいと思う。何人かの専門家が引いたとして,どれくらい一致するのであろうか。なお地質図では笠 置山一帯は白亜紀の流紋岩類であり,花崗岩はその周辺に分布している。

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