19.2.71 中国山地のリニアメント【広島市:広島市佐伯区,安芸太田町】

めがね使用
19-2-71-3D図
鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』(古今書院)第4巻p1136。第19章図19.2.71リニアメント(2.5万図「坪野」より)

広島県西部,広島市街地の北西約20km。以下要約する。山地の頂部は老年期的な小起伏地であり,その周囲は早壮年期的な侵蝕階梯を示す。多数の直線谷, 接頭直線谷,十字直線谷(および鞍部列や尾根遷移点列)があるが,長さ1km以上のものは接峰面に対して必従的でない(読図成果概要図が添付されてい る)。顕著なリニアメントは早壮年期的な山地に多く,リニアメントの両側で顕著な高度差やオフセットはみられない。ケスタのような差別削剥地形もなく,露 岩に特異な分布もない。よってリニアメントは断層削剥地形であり,直線谷は断層線谷であると解される。なおこの地域一帯は花崗岩であるとのこと。

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