19.2.48 中国山地の横ずれ断層【山口県:周南市】

めがね使用
19-2-48-3D図
鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』(古今書院)第4巻p1114。第19章図19.2.48右横ずれ断層地形(2.5万図「周防鹿野より)

山口県中東部。誰が見てもまがうかたなき断層地形。北東部で北北東に向かう谷は仁保津の南方および熊坂峠の谷中分水嶺を経て殿明へ直線的に続いており,全 体としては接頭直線谷をなす。断層運動のはじまる前はA〜Dの河川(谷)はそれぞれa〜dに流れていたと考えられる(これを最初に発見した人はどんなに嬉 しかっただろうか)。「下流を横ずれ断層で切断された河川は(中略)一時的に堰きとめられるので堆積が進み」谷底堆積低地が生じる。接峰面的にみると断層 の両側で山地の高度に差がないので,この断層では縦ずれ成分はほとんどないと解される。

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