19.2.42 高所側隆起の逆断層地形【岩手県:紫波町】

めがね使用
19-2-42-3D図x2
鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』(古今書院)第4巻p1110。第19章図19.2.42逆断層変位地形(2.5万図「志和」より)

5mメッシュ標高データを用い,他の図よりも高さを2倍に強調して描いた。岩手県中部。北上盆地と真昼山地の境界部。本文を引用。「山麓部に低地側に凸な 弧状に伸びる2対の鞍部列と突起列が並走している。突起の間はどこでも先行谷になっており,風隙や載頭谷がない」。突起間の低所は水田になっており(侵蝕 地形ではないから)差別侵蝕地形とも考えにくい。これらから「2対の鞍部列と突起列は,東側の低地が西側の山地に潜り込むような2本の逆断層によって,か つての低地がまくれ上がって生じた断層鞍部列と断層突起列であり」,断層による変位は先行谷の形成を許す程度に緩慢であったと解される」。2万5千分1地形 図から,金田付近を通る東側の断層線を見出すのはややむずかしい。左下には5mメッシュデータから作成した5mごとの等高線図を示した。全体がよく見え る。

19-2-42等高線図(5mメッシュ)

目次へ戻る          次の番号の図へ