18.4.6 桜島のガリー【鹿児島県鹿児島市】

めがね使用
18-4-6-3D図
鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』(古今書院)第4巻p1064。第18章図18.4.6活火山における自動車道路建設の悪例(2.5万図「桜島北部」より)

鹿児島県中部。鹿児島湾内。桜島火山の北西斜面。本文挿図は南北を逆にしてあるが,左図は上が北である。1962〜69年に赤枠の中央左上の三角点 375.8付近から北岳直下標高1000m付近まで延長7kmにわたって観光用自動車道路が建設されたが,工事中から降雨でガリー(雨裂)が発達し,道路 沿いに土石流も発生するようになって,ほとんど利用されないまま放棄されたという。「所詮,自然破壊必定の計画自体が悪いのであって,自然災害とは断じて 言えず,無謀な”自然破壊工事”と言うべきものである」。本文には道路建設にかかわるガリーの分布図と,道路および道路跡のガリー断面図が掲載されてい る。


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