18.4.5 万座温泉の地すべり地形【群馬県:嬬恋村】

めがね使用
18-4-5-3D図
第4巻p1063。第18章図18.4.5火山地域の観光開発工事(2.5万図「上野草津」より)鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』(古今書院)

群馬県西部。図の万座山が長野県境。複式複式火山である草津白根山の西斜面にあたる。赤枠の「この狭い範囲に,4個の噴気孔と3個の温泉源がある。噴気孔 の周囲には地すべり地形が発達する。温泉は地下水の集まる谷底部に位置している」。この地域は温泉街が発達し観光開発されているが,多くの「斜面とくに谷 底部の斜面の地盤は,温泉変質していて,不安定であると解される」。防災科学技術研究所の地すべり地形判読図を下に示す。地すべり地形はこの図よりもっと たくさん存在するのではないか。たとえば「奥万座」から南東へさかのぼる谷筋は地すべり地形ではないのか,「嬬恋村」注記の「恋」の文字付近は地すべり地 形ではないのか,などと疑い出すときりがなくなる。所詮「地形解釈」の違いであろう。

18-4-5-補
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