18.2.7   新島のベースサージ丘・噴石丘など【東京都新島村】

めがね使用
18-2-7-3D図
鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』(古今書院)第4巻p966。第18章図18.2.7環状丘(ベースサージ丘),噴石丘および熔岩平頂丘(2.5万図「新島」より)

本文を要約する。空港のある平坦地(高度20〜70m)はベースサージ丘。海蝕崖とその基部の砂浜は固結度の低さを示す。南部の大峰付近,北東斜面はきれ いな円弧状で滑らか。ガリーもないので,高透水性物質を示唆する。東方は半島状であるから羽吹浦より抵抗性の高い物質でできているだろう。大峰は噴石丘で あろう。大峰火口壁直下には三日月形の凹地が二つ。その西方には比高150m(高度200〜250m)ほどの台地が西へわずかに傾斜している。採掘されて いる抗火石は多孔質の流紋岩溶岩。よってこの台地は熔岩平頂丘。「以上のことから,ベースサージ丘,噴石丘,熔岩平頂丘は,この順に形成され,しかも比較 的に新しい時代に1輪廻の噴火で生じた単成複式火山と解される」。本村の南の小丘は古い成層火山(の名残り),本村の北東は熔岩平頂丘または極厚の熔岩流 原。地形図読図でこんなに分かってしまうのか,いつものように驚嘆。


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