17.0.10    白馬岳の周氷河地形    【長野県 白馬村,富山県朝日町,新潟県糸魚川市】
めがね使用
17-0-10-3D図
鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』(古今書院)第3巻p940。第17章図17.0.10周氷河斜面,万年雪と雪崩路(2.5万図「白馬岳」より)

飛騨山脈北部。三国境から南へ伸びる主稜線は,緩傾斜の西面斜面と急傾斜な東面斜面をもつ非対称山稜。西面斜面は(読図の結果から)「周氷河過程によって 削剥された周氷河斜面であると解される」。東面斜面は,多数の「がけ(岩)」,谷底の「砂れき地」「万年雪」などからみて,「雪崩が多く,幅の狭い谷は雪 崩路になっているであろう」。小蓮華山付近の東西性の尾根には北と南で非対称性は顕著でない。なお三国境,そこから北へ張り出した支尾根,および標高点 2719のすぐ南の3ヶ所に二重山稜がある(左図の10mメッシュ標高では判別しにくい)。二重山稜はかつて周氷河地形かともいわれたが,現在は重力性の ずれによるもの(正断層?地すべり?)と考えられている(この説明は本文にはない。二重山稜は「15.4.10」を参照)。


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