13.1.36 増川岳の環状河系【青森県:外ヶ浜町】

めがね使用
13-1-36-3D図
鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』(古今書院)第3巻p721。第13章図13.1.36環状河系(5万図「小泊」より)
(50mメッシュ標高データ使用)
 
いつものように本文の要約。中央にそびえる増川岳の西を流れる西股谷と東を流れる南股谷-増川川は、増川岳を囲む環状河系を示している。また増川岳を刻む 谷は浅く、全体として放射状河系を示している。増川岳は南北に長軸をもつドーム状の山地で、環状河系の外側の尾根よりひときわ高い。増川岳の山腹には、ほ ぼ300m等高線に沿う遷緩線が見られ、この遷緩線の内側は外側に比べて強抵抗性岩の岩体で構成されているであろう。(この環状河系がカルデラあるいは環 状断層沿いの谷でないと考えられる理由は直接本文でどうぞ)

 最後は引用。「環状河系は、堆積岩のドーム状の隆起構造をもつ山地をはじめ、カルデラ内の中央火口丘の周囲 (例 阿蘇、箱根、鬼首など)、凹所に生じた火山体の周囲(例 羊蹄山)、堆積岩中に貫入した岩株などの深成岩ないし半深成岩の岩体の周囲などにおける初 生谷あるいは差別侵蝕による侵蝕谷として形成される」。
総目次へ戻る          次の番号の図へ