13.1.35 日田盆地の求心状河系【大分県:日田市】

めがね使用
13-1-35-3D図
鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』(古今書院)第3巻p720。第13章図13.1.35求心状河系(5万図「日田」より)

大分県は最西部。筑後川は西へ流れて筑紫平野に入り有明海に注ぐ。以下本文から引用。「図中央部の日田盆地には、周囲から多数の河川が集中する」「盆地底 は、出入りに富む山麓線に囲まれ、月隅山、112.3の丘などの島状丘があるから、沈降傾向の堆積盆地であるために、求心状河系が形成されたのであろう。 盆地尻で1本になった筑後川は、高井町の発電所付近で急激に水面幅を狭め、その右岸に露岩記号があるので、そこでは岩床河川になっている。ゆえに盆地尻か ら下流の狭窄部では、豪雨時における筑後川本流の水位上昇は急激であろう」。

13-1-35-段彩図
引用続き。「求心状河系は、5万地形図または20万地勢図の読図で認定される場合が多い」。本文は 5万図のB5判の半分サイズ。これだと「求心状」がはっきりしない(赤枠内のみ)。一回り大きく左上図を作成し「求心状」が分かるようになったが、より広 い範囲を見たくなって左段彩図をつくった。等高線段彩図が河系と高度をく理解するにいいと思う。本文とは関係ないけど、図の西部にある大肥川は上流で西と なりの川(赤谷川という)を争奪したことが読みとれる。

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