13.1.18a 那賀川の生育蛇行a【徳島県:那賀町】

めがね使用13-1-18a 3D図
鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』第13章p702。第13章図13.1.18a生育蛇行(2.5万図「桜谷」より)
 四国の名峰剣山の南面に端を発し東へ流れる那賀川。中流部での蛇行がすさまじい。ちょっと目には掘削蛇行にも近いと思えるが本文を手がかりに みていくと、中央のΩ形をした蛇行部分では、三角点450.2を中心に放射状の谷が発達する斜面が滑走斜面そのもので、下水崎、神通、花瀬、日浦の平坦面 は滑走斜面の末端に生じた生育蛇行段丘である。その対岸は全体として攻撃斜面で、等斉谷型斜面をなし深い谷がない。音谷に(攻撃斜面なのに)段丘があるの は背後の谷から土砂が供給されたためと考える。直線谷に近い部分(桜谷トンネル西坑口から北500m区間)では、左右両岸の谷壁斜面の傾斜に大きな差はな い。日浦の河岸段丘についても詳しく説明があるので、ぜひ本文を参照されたい。
総目次へもどる         次の番号の図へ