12.0.20 阿武隈山地南部の老年期末期の山地【福島県:塙町】

めがね使用
12-0-20-3D図
鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』第3巻p676。第12章図12.0.20準平原に近づいた老年期の末期的な山地(2.5万図「磐城片貝」より)

以下本文要約。この地域は準平原になる直前の老年期末期的な山地である。全域が起伏量100m以下の小起伏で、尾根は短く円頂状で山腹は緩傾斜である。三 角点と標高点の高さは600〜800mで接峰面は南東から北西にゆるく傾斜する。主要河川沿いに幅の狭い谷底低地があり、支谷は浅く短い。水系は複雑で主 要分水界も認定しがたいほど。石堀子の東の南北方向に直線的な谷はその南方の直線谷に連なり、接頭直線谷を形成している。

 なお接頭直線谷とは鈴木氏の造語で、2本(以上)の直線谷が連続する場合に用い、横ずれ活断層による断層谷あるいは古い断層破砕帯や弱抵抗性 岩にそう差別侵蝕谷である場合が多いとする(本文p708)。石堀子の東もそうだが、私は殿畑の南東400mの「十字峡」に先に目が行った。ここも地質構 造的に何らかの意味があるところだろう。
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