11.3.4 海成段丘と河成段丘の連続【青森県:深浦町】

めがね使用11-3-4-3D図
鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』第3巻p628。第11章図11.3.4海成段丘面と河成段丘面の連続(2.5万図「深浦」より)
深浦町の中でも秋田県境に近いところ。五能線が走る。標高70〜90mに下位の、標高120〜140mに中位の海成段丘面が認められる。さらに汀線高度 210m、260m、290mに上位の段丘面群が断片的に存在するというが、左図では(本文挿図でも)ほとんどわからない。大峰川と白神川の左岸の河成段 丘面は海成段丘下位面となめらかに連続すること、白神川の右岸の河成段丘面(標高130〜200m)は海成段丘中位面となめらかに連続すること、いずれの 段丘面も急勾配であること、からこれらの河成段丘は礫質の谷底堆積物がが段丘化したものと推定している。
  ここで気になったのは、白神川右岸の130〜200mの段丘面で「海成」の部分と「河成」の部分の境界はどこか、そもそも地図(地表面)で 境界を引くという意義があるのか否や、ということ。それからもうひとつ図の右4分の1を占めるもっこりとした山塊と図の中央の丘陵部との違いに目が行っ た。「日本の活断層」(旧版)を開いたら、確実度Vの十二湖東方断層とあった。
  なお白神岳は黒崎の東方6kmにあり、挿図の「むつくろさき」駅は「しらかみだけとざんぐち」駅となっている。

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