赤青めがね使用 |
鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』第3巻p634。第11章図11.3.10海成侵蝕段丘群(2.5万図河原田」より) 大佐渡の南西端。相川は図のすぐ北になる。10mメッシュ標高なのでシャープ感に欠けるが、じっくり見ると(本文の段丘区分図を見てしまった後だから か?)4段の海岸段丘が見えてくる。低位の段丘が西で発達し東で貧弱なのは、外海(西)と内海(東)の侵蝕力の違いを反映するものという。高位の段丘の汀 線高度が西で高く、低位の段丘では東西で差がないのは、古い時期には差別的隆起が起こり新しい時期には一様隆起したからというが、2.5万図や左図でそこ まで読みとるのは困難である。左図の東西分水嶺がもっとも高位の段丘面の名残り。高位の段丘面ほど開析が進んでいることにも注意したい。 |
国土地理院HPで公開されている空中写真(2004年撮影)。南北を合
わせることはできないが、地図より断然わかりがいい。南岸の稲鯨から米郷付近の段丘を本文では第X面(下から2段目)としているが、この写真では稲鯨西部
のせまい部分だけがX面で、ほかのほとんどは第W面になるように見える。もともと段差が小さいので2.5万図では無理なのだろう。半島を取りまくように分
布するこのW面が、場所によってその高さを微妙に変化させていることもわかる(差別隆起?)。 |