11.2.21 侵蝕扇状地起源の武蔵野段丘【東京都:小平市,国分寺市】

めがね使用11-2-21-3D図
鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』第3巻p614。第11章図11.2.21侵蝕扇状地起源の広い段丘面


小平市から国分寺市付近の武蔵野段丘。図の南西部「くにたち」駅付近の低い面は立川面。5mメッシュ標高データにより描画。垂直方向を他の画像より4倍も 誇張している。おかげで2.5万図で読みとれない微地形――たとえば日立中央研究所周辺とその南へ続く谷地形――がよく表現されている。本文には段丘礫層 中の地下水のこと、高所を通る玉川上水(図の中上部を東西に横断)・野火止用水(図の左上部)のことなどがていねいに解説されている。

 (以下2013年1月に追記) 図の範囲の大部分は武蔵野面であり,南西部の中央本線「くにたち」駅付近や南東端の国分寺跡付近が立川面であ る。立川面の後面段丘崖は「国分寺崖線」と呼ばれている。武蔵野面には,その最大傾斜方向(東)に流れる浅い谷(図北部の青海海道の北側)とそれらに続く 段丘開析谷(日立中央研究所を囲む谷)が発達している。国分寺崖線沿いには地下水瀑布があり,段丘崖には段丘礫層下の不整合泉が連続的に分布する。
11-2-21-段彩図
5mメッシュ(標高)データのおかげでよく見えると思いきや,そうでもないので左の段彩図を作成してみた。大局的には西から東へゆるく傾斜することがよく表現されている。国分寺崖線もよくわかる。
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