20.0.31 河川の狭窄部(7)先行谷【新潟県阿賀野市】

めがね使用
20-0-31-3D図
鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』(古今書院)第4巻p1188。第20章図20.0.31先行谷の狭窄部(2.5万図「出湯」より)

新潟県北部。越後平野とその東の山地との境界部に発達する丘陵。解説は短いのでほぼ全文を引用する。赤枠「東部の,北北東-南南西方向に伸びる幅広い水田 地帯の低所は,その西縁が直線的な急崖で,その頂部に数個の風隙があり,東側から扇状地に埋積されつつあるので,断層角盆地である。この盆地を排水する大 荒川と安野川は断層崖を横切る先行谷を形成し,その上流端に羽黒と魚岩南方の狭窄部を狭窄部が生じている」。紙数および割り付けの関係なのだろう,図面お よび解説文が窮屈になっている所があるが,この項はその最たるもの。挿入図では断層角盆地や先行谷,扇状地の様子が見えない。左の図で少しは理解しやすく なったのではないか。断層がさらに北へ伸びていることもわかる。20万地質図では,断層角盆地の東側山地は白亜紀〜古第三紀の花崗岩,西側の丘陵(標高 100m程度)は中期更新世の礫となっており,この丘陵の東斜面下に活断層が記載されている。活断層の長さは20km近い。

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