16.0.62 断層に沿う直線谷【三重県:多気町】

めがね使用
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鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』(古今書院)第3巻p926。第16章図16.0.62圧砕岩と断層破砕帯ぞいの直線谷(2.5万図「国束山」より)

三重県の中央部。紀伊山地の東端が伊勢湾に没しようという低い丘陵地帯。津市の南約30km。図の枠内中央部には五桂新田のすぐ北を通る東西方向の顕著な 山麓線(遷緩線)がある。図の西では直線状に連なる鞍部列となる。赤枠南部の三角点316.9を通る東西方向の尾根は非対称断面をもち,緩傾斜な北斜面の 支尾根(縦断形)は「鋸歯状山稜であり,東西方向の走向をもつ地層間の差別削剥地形と解される。それに対して,同様に非対称断面をもつ図(赤枠)北部の丘 陵では,支尾根には鞍部や突起がなく,石切り場は急傾斜であるから,塊状の硬岩で構成されていると解される」。よって東西方向の直線谷に沿って大規模な断 層破砕帯が存在すると考えられる。こんなに簡単に”よって”で結論付けていいものか,というためらいが残るが・・・・。
 
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