16.0.56 高所の蛇紋岩【北海道:中頓別町】

めがね使用
16-0-56-3D
鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』(古今書院)第3巻p920。第16章図16.0.56相対的高所を占める蛇紋岩分布地(2.5万図「敏音知」より)

北海道北部,北見山地の北西端付近。パンケ山の東斜面に,小起伏・緩傾斜・低谷密度の地域がある。ここでは「谷は浅くて幅の狭い直線状であり,尾根は円頂 状で,滑らかな地形を示す」。この特徴をもった地形が,その東西に比べて相対的高所となって南北方向に(図の範囲を超えて)伸びている。ここは蛇紋岩分布 地である。パンケ山の一角は,ジュラ紀〜白亜紀の輝緑岩などで,それ以外の西部山地は同時代の下部蝦夷層群(チャートや砂岩)で構成され,東部の丘陵は上 部蝦夷層群(砂岩や泥岩など)でできている(5万地質図幅「敏音知」)。鈴木氏は,地形からみて西部山地は低透水性の硬岩,東部丘陵は中間的な透水性をも つ軟岩であろうとしている。

ホームページへ戻る          次の番号の図へ