16.0.51 橋杭岩の岩脈尾根【和歌山県:串本町】

めがね使用
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鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』(古今書院)第3巻p916。第16章図16.0.51岩脈尾根(2.5万図「串本」より)

和歌山県の最南部。本文転載。「丘陵は谷密度が高く,露岩がほとんどない。その岩石海岸には,姫付近や橋杭の西南のように,出入りに富む外縁をもつ波蝕棚 が発達している。ゆえに丘陵および波蝕棚は低透水性の中硬岩で構成されていると考えられる。/橋杭岩は北北西-南南東方向に直線的に海中にも伸びる細長い 離れ岩の列であるから,ほぼ鉛直に直立する硬岩で構成されていると解される。その伸長方向は丘陵の尾根や海岸線の方向と調和的でない。よって橋杭岩は岩脈 であり」,「橋杭岩が途中で折れ曲がっているのは断層変位のためであろう」としている。5万地質図幅「串本」によれば,丘陵部は中新世中期のシルト岩主体 層,橋杭岩は石英安山岩(中新世後期?)であり,橋杭岩の南方延長方向の大島(図の右下隅)も主として石英安山岩でできている。地図では橋杭岩の高さを読 みとれないが,5mメッシュ標高データではいちばん高いところで高度12m,ほかは9mや7m,5mといったところだ。
 
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