16.0.49 花崗岩の六甲山地【兵庫県:神戸市】

めがね使用16-0-49-3D
鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』(古今書院)第3巻p913。第16章図16.0.49深成岩で構成される山地(2.5万図「神戸首部」より)
図の右下隅は神戸市街地。地形の特徴を本文に沿って列挙すると,@この山地には山頂部の小起伏面が広く発達する,Aその面の高度は北東(約700m)から 南西(役400m)へ低下している,B図の南東部にある北東-南西方向の急崖下の山麓線は直線的である(初生的な断層崖であることを示唆する),C布引谷 は接峰面に対して並流谷をなす(山地隆起以前からの古い谷であることを示す),Dその断層崖を刻む谷では土石流がしばしば発生し,山麓に沖積錐を形成して いる(例:青谷),E布引貯水池から下流の谷底には滝と「がけ(岩)」が連続し,硬岩が露出している。「以上のことから,この山地は花崗岩のような深成岩 で構成され,山頂小起伏面には厚さ20m内外の風化物質(マサ)が分布していると解される」。ここも平面地図では非常に地形が読みにくい。立体視してなる ほど新第三紀層軟岩のつくる地形と違うことに気づくが,どこがどう違うかと言われると残念ながらはっきり答えられない。でも違いが分かるだけでも大進歩。

 

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