16.0.34 宗谷丘陵の差別削剥【北海道:幌延町】

めがね使用16-0-43-3D
鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』(古今書院)第3巻p901。第16章図16.3.34岩石の透水性と強度を反映した差別削剥による丘陵地形(2.5万図「安牛」より)

北海道北部。図左下隅の蛇行流路は天塩川跡(三日月湖)。図のほぼ中央を北北西-南南東方向の直線で分けた東部は,「低谷密度で,円頂状の尾根をもつ高度 200〜250mの丘陵である」「深い直線状の谷がほぼ等間隔に並んでいる」。これに対して西部は,西側の「中程度の谷密度で高度80〜140mの丘陵」 と,東側の「南北方向の車道とその南北の延長ぞいの低所をなす緩傾斜な丘陵」でできている。20万分1地質図(天塩)によると,東部丘陵は中新世の地層 で,稚内層(「読図入門」図16.0.36ではWk)の硬質頁岩と声問層(同Kt)の泥岩,西部の地域は鮮新世より新しい時代の勇知層(同Yt)の砂岩や 更別層(同Sa)の砂岩などからできている。シームレス地質図では地形との対応や岩相の違いを読みとることができない。(ということはこれまで何度かシー ムレス地質図を引用し,そしてあまり地形と地質の対応がよくないとこぼしてきたが,もともとそのような目的に使えるようにはつくられていないのだなあ。5 万図幅,20万図幅はさすがに違う!)
 
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