16.0.29 上州三峰山のメーサ【群馬県:沼田市,水上町】

めがね使用16-0-29
鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』(古今書院)第3巻p895。第16章図16.0.29メーサ(2.5万図「後閑」より)

群馬県の中央やや北寄り。図の「三峰山は頂部に小起伏面をもつ卓状の山である」。起伏面は南へゆるく傾斜し,周囲は比高100mほどの急崖で切られてい る。急崖の露岩(2列)と急崖下の遷緩線は南へゆるく下がっていく。山麓には土石流堆,沖積錐および超小型扇状地が発達している。「ゆえに,三峰山は,総 層厚約100mで数枚の岩層をはさみ,南に緩傾斜する岩体(古い火砕流堆積物か熔岩か?)を造崖層とし,その下位に軟岩をもつメーサと解される」。三つ峰 山のメーサから東へ流出する河川とその堆積物によって四釜川が東へ偏流させられている。本文とは別のシームレス地質図(産業総合技術研)によると,三峰山 の山頂部は700〜170万年前のデーサイト類,その周囲を1500〜700万年前のデーサイト類である。なお図の東部の上発地開拓〜大倉付近の顕著な台 地(武尊山につらなる)は170〜70万年前の安山岩類としている。

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