15.5.33 月山湖周辺の新旧地すべり地形【山形県:西川町】

めがね使用15-5-33-3D図
鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』(古今書院)第3巻p847。第15章図15.5.33新旧地すべり地形およびそれらと谷底幅異常(2.5万図「本道寺」より)

山形県中央部。月山の南約10km。東流する寒河江川を堰き止める図の寒河江ダムは1990年完成した。本文は3ヶ所をピックアップしてその中からダムサ イト候補地を選べというもの(本文の図は「昭45測」なので当然ダムは描かれていない)。古い地すべり地の末端はアバットの地盤不良および漏水が懸念さ れ,図の砂子関トンネル(当時はない)付近尾根(当時は狭窄部となっていた)は,「東に20度以上で傾斜する厚い硬岩層で構成されていると解される」ので 「ダム基礎の岩盤強度は良好であろうが,尾根幅が狭いので漏水が問題になるかもしれない」とする。現寒河江ダム付近は「右岸は穿入蛇行の蛇行山脚で急斜面 であるから,硬岩で構成され特段の問題はないであろう」だそうだ。
 読図結果を本文図15.5.34に載せてあるが,八ッ楯山の(北方を除く)周辺にやたら地すべり地形(新期,中期,古期)を認定している。これが地すべりかと思うような場所がたくさんある。ぜひ本文を参照あれ。
 
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