15.5.30 奥尻島西岸の地すべり地形【北海道:奥尻町】

めがね使用15-5-30-3D図
鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』(古今書院)第3巻p844。第15章図15.5.30岩石海岸の地すべり地形(2.5万図「赤石」より)

北海道は奥尻島。その西海岸である。神威山は島の最高峰。その西面の地すべり地形は直ぐに判別できる。本文「地すべり堆尖端部は海蝕されているが,波蝕棚は僅かに発達しているに過ぎない。それは地すべり物質が非固結のため,傾斜波蝕面型海岸になったためであろう」。シームレス地質図に よれば,ここは15万年前〜現在の安山岩・玄武岩類となっている。本文で言及されていないが,滑落崖のがけ(岩)記号と,末端海岸部のがけ(土)記号の違 いも意味があるはず。また滑落崖が二重になっているらしいことも読みとれる。なお青枠の南部には「標高点481付近を冠頂とするやや古い地すべり地形があ るが,その末端部は海蝕され,半島になっていない」。地質図ではここは白亜紀の花崗岩である。
 
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