15.5.25 仙ノ台の地すべり【秋田県:能代市】

めがね使用15-5-25
鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』(古今書院)第3巻p838。第15章図15.2.25尾根移動型の地すべりで尾根全体が削剥されている地すべり地帯(2.5万図「下岩川」より)

秋田県北部。大平山地の低い山並みの中。もと二ツ井町。青枠の左上端付近の谷密度の高い領域が不動地で,それ以外はほぼ全部が地すべり地形という。中央や や下の三角点313.8の尾根も古い地すべり地形の残骸の可能性ありとする。鈴木氏の推論はこうだ。北西端の高い谷密度はこの地域が透水係数の小さい泥質 岩で構成されているだろう。(だから)古い地すべり堆が局所的に高密度になっている。少凹凸型地すべりが多い。試みにいちばん「地すべり地形」している仙 ノ台の北西部の地表の平均傾斜角を測ってみると3〜5度。これは確かに泥岩が繰り返し滑ったあとなのだろう。鈴木氏はさらに続けて,泥質岩であることは 「緩傾斜な地すべり堆なのに水田がほとんどない(砂が少なく,毛根の侵入困難か)」ことでも支持されようと記述している。ここ個人的にはちょっと疑問符。
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