15.2.5 荒神山山麓の麓屑面【岐阜県:彦根市】

めがね使用15-2-5-3D図
鈴木隆介著『建設技術者のための地形図読図入門』(古今書院)第3巻p792。第15章図15.2.5山麓斜面の基部の麓屑面(2.5万図「能登川」より)

以下引用。2つの島状丘陵には深い谷がなく,山腹斜面は比較的に滑らかで,緩傾斜である。「がけ(岩)」の記号はないが,「がけ(土)」と流土記号(!に 似た記号)が至るところにある。/山麓部のうち,ほぼ100m等高線より低い部分は緩傾斜面である。この緩傾斜面は,@山腹斜面と滑らかに接し,遷緩線は 不明瞭であり,A末端に至るほど緩傾斜となり,Bその末端線は水田地帯との地類界にほぼ一致し(ただし,直線的部分は水田拡幅による),C丘陵の周囲全体 に発達し,しかも尾根先端部にも発達し(好例:彦根市の注記付近),D集落が立地している,という特徴をもつ。よって,これらの緩斜面は麓屑面であると解 される。図南東端の三角点114.8の小丘にも麓屑面が発達し,その南東部が掘削され,工場用地にされている。
東部を北流する河川が丘陵に接する地区には,河川側刻のために,麓屑面が発達していない。荒神山の北西麓の自動車道路は麓屑面を掘削して,片切片盛で建設されているが,切取部で小崩壊が起こっている。


15-2-5-段彩図
左上の3D図(10mメッシュ<標高>使用)では微地形が読めないので,5mメッシュ(標高)データから段彩図にしてみた。麓屑面(ろくせつめん)がよくわかるようになったと思う。

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